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【調べてまとめました】塩と砂糖の摂取目標値と推定エネルギー必要量

2021年1月13日

減塩、減糖と言われている今日このごろ、砂糖と塩はどれくらい摂るのが適切かを知ることは大切です。

お菓子のカロリーを見て、なんか高いと思った時、それが日当たりの消費エネルギーに対してどれぐらいかを考えるとイメージが湧きやすくなります。

そこでこの記事では

・適切な塩の摂取量

・適切な砂糖の摂取量

・エネルギー必要量

を調べてまとめてみました。

何かの役にたてればうれしいです。

お時間がない方「塩と砂糖の摂取目標値と推定エネルギー必要量のまとめ」だけでも見てください。

塩の摂取量:厚生労働省

厚生労働省からだされている「日本人の食事摂取基準」に示されている塩の摂取目標値です。

1日あたりの塩の摂取量
15歳以上の男性:7.5g未満
12歳以上の女性:6.5g未満
幼稚園児は大人の半分程度

【塩の摂取目標値】*記載した数字未満が目標値です。

「日本人の食事摂取基準(2020年版)」の掲載ページ情報
・ナトリウムの食事摂取基準P304(PDF313)

塩の摂取量:日本高血圧学会

高血圧の治療においては食塩制限が重要で、日本高血圧学会は男女ともに1日6g未満を推奨しています。引用:日本高血圧学会減塩委員会

1日あたりの塩の摂取量
男女ともに:6g未満

塩の摂取量:WHO(世界保健機構)

ナトリウムのとりすぎとカリウム不足は血圧をあげるおそれがあり、そのことで心臓病や脳卒中の危険を高めることになるため、2歳以上の男女ともに食事の塩を1日5g未満、カリウムを3.51g以上摂取することを推奨しています。

1日あたりの塩の摂取量
2歳以上の男女ともに:5g未満

参考:WHO 食事の塩とカリウムに関するガイダンス(2013年)

ちなみに、厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」によると、カリウムの摂取目標値は15歳以上の男性3g以上、15歳以上の女性2.6g以上となっています。

砂糖の摂取量:WHO(世界保健機構)

WHO(世界保健機構)のガイドラインでは、甘くするために加える糖は1日の消費エネルギーの10%未満を強く推奨し、望ましくは5%未満を推奨しています。

甘くするために加える糖とは、料理の際に入れる砂糖やジュースに入っているシロップのことで、食品自体がもっている糖(ご飯のブドウ糖、果物の果糖など)は含みません。

砂糖の過剰摂取に関する記事で「WHO基準では1日あたり25g未満・・・」と書かれているものがあります。これは、1日の消費エネルギーを2000キロカロリーとした場合の値です。身体活動レベルが低い18歳〜49歳の男女を平均するとおそらく2000キロカロリーぐらいです。

多くの人の身体活動レベルは普通に属すると思います。また、性別、年齢によっても消費エネルギーが違ってくるので、目標値もそれぞれ違ってきます。

1日あたりの加える糖の摂取量(身体活動レベル:普通の場合)
18歳〜49歳男性:33g未満
18歳〜29歳女性:24g未満、30歳〜49歳女性:25g未満

補足:女性の18歳〜29歳が30歳〜49歳より1g少ないのは、1日に必要な推定エネルギーが少ないからです。その理由は参照体重が少ないからです。参照体重はその年齢の平均的な体位から算出されています。
若い人の方が痩せているってことです。たしかにそうかも・・・。どうでもいい話ですが・・・。笑

【加える糖の摂取量(1日に必要な推定エネルギーの5%で計算)】*記載数字未満が推奨値です。

身体活動レベル:普通
身体活動レベル:低
身体活動レベル:高

【身体活動レベルの定義】
普通:座位中心の仕事だが、職場内での移動や立位での作業・接客等、通勤・買い物での歩行、家事、軽いスポーツ、のいずれかを含む場合
:生活の大部分が座位で、静的な活動が中心の場合
:移動や立位の多い仕事への従事者、あるいは、スポーツ等余暇における活発な運動習慣を持っている場合

参考:WHO加える糖の摂取量を減らすようによびかけ(2015年)WHO 砂糖摂取量のガイドライン(2015年)

砂糖の摂取量:厚生労働省

甘味(砂糖)の摂取量については、年間の1人当たり砂糖消費量が15キロ程度まではむし歯の発症は抑えられていますが、15キロから35キロでは急激に増加することがわかっています。引用:厚生労働省のe-ヘルスネット 

日本では、むし歯予防の観点で年間の総摂取量の分析がされています。

厚生労働省では砂糖の摂取目標値を定めていません。むし歯予防の観点で1日あたり41g超えないことが良いとしています。

砂糖の摂取量:AHA(アメリカ心臓協会)

AHA(アメリカ心臓協会)では、加える糖を摂取しすぎることは、循環器疾患、腎臓病、肝疾患等のリスクを高めるとし、摂取量の制限を推奨しています。

1日あたりの加える糖の摂取
男性:36g以下
女性と2歳以上の子供:25g以下
2歳未満:0g

参考:AHA 加える砂糖の過剰摂取は健康を害しますAHA 加える糖(2009年)

エネルギー必要量

厚生労働省で「日本人の食事摂取基準」で示されている推定エネルギー必要量です。
このエネルギー量より多く摂取すれば体重は増加し、少なければ減少します。

1日の推定エネルギー必要量(身体活動レベル:普通の場合)
・18歳〜49歳男性:2680キロカロリー
・30歳〜49歳女性:2030キロカロリー

成人の必要エネルギーをざっくりと説明する時、2000キロカロリーといわれたりします。
活動レベル低いの18歳〜49歳の男女の平均がたぶんそれぐらいの数字になります。また活動レベル普通の18歳以上の男女の平均もそれぐらいの数字になると思います。

性別、年齢によってエネルギー必要量はけっこう違っています。カロリー計算をする際などには注意しないといけません。

【推定エネルギー必要量】

身体活動レベル:普通
身体活動レベル:低
身体活動レベル:高

【身体活動レベルの定義】
普通:座位中心の仕事だが、職場内での移動や立位での作業・接客等、通勤・買い物での歩行、家事、軽いスポーツ、のいずれかを含む場合
:生活の大部分が座位で、静的な活動が中心の場合
:移動や立位の多い仕事への従事者、あるいは、スポーツ等余暇における活発な運動習慣を持っている場合

エネルギー必要量の計算方法

エネルギー必要量は、WHO の定義に従い「ある身長・体重と体組成の個人が、長期間に良好な健康状態を維持する身体活動レベルのとき、エネルギー消費量との均衡が取れるエネルギー摂取量」と定義されています。

計算方法は以下です。

18歳〜
・推定エネルギー必要量(Kcal/日)=基礎代謝量(Kcal/日)✕身体活動レベル

0歳から17歳までは
・推定エネルギー必要量(Kcal/日)=基礎代謝量(Kcal/日)✕身体活動レベル+成長に伴う増加分のエネルギー

「日本人の食事摂取基準(2020年版)」の掲載ページ情報
・基礎代謝量:表5参照体重における基礎代謝量 P74( PDF84)
・身体活動レベル:表8年齢階級別に見た身体活動レベルの郡わけ P79 (PDF86)
・成長に伴う増加分:表9成長に伴う組織増加分のエネルギー P80 (PDF87)


塩と砂糖の摂取目標値と推定エネルギー必要量のまとめ

塩の摂取目標値】
一番厳しい数値を太字にしています。

■厚生労働省の日本人の食事摂取基準(2020年版)
1日あたりの塩の摂取量
・15歳以上の男性:7.5g未満
・12歳以上の女性:6.5g未満
・幼稚園児は大人の半分程度

■日本高血圧学会の提言(2012年)
1日あたりの塩の摂取量
・男女ともに:6g未満

WHO(世界保健機構)ガイドライン(2013年)
1日あたりの塩の摂取量
・2歳以上の男女ともに:5g未満


【砂糖の摂取目標値】
一番厳しい数値を太字にしています。

■WHO(世界保健機構)ガイドライン(2015年)
1日あたりの加える糖の摂取量(活動レベル:普通の場合)
・18歳〜49歳男性:33g未満
・18歳〜29歳女性:24g未満、30歳〜49歳女性:25g未満

■AHA(アメリカ心臓協会) ガイダンス(2009年)
1日あたりの加える糖の摂取量
・男性:36g以下
・女性と2歳以上の子供:25g以下
・2歳未満:0g


【推定エネルギー必要量】

■厚生労働省の日本人の食事摂取基準(2020年版)
1日の推定エネルギー必要量(活動レベル:普通の場合)
・18歳〜49歳男性:2680キロカロリー
・30歳〜49歳女性:2030キロカロリー


塩と砂糖の適切な摂取量にはいくつか推奨値がありましたが、どれもかなり少なめです。

自分はそんなにオーバーしていないと思っていましたが、AHA(アメリカ心臓協会)の記事に「97%のアメリカ人は自分の摂っている塩の量を知らないか、実際よりは少なめに見積もっている。」と書いてありました。また、日本人の塩の平均摂取量が10.1gと推奨値をけっこうオーバーしています。私もやっぱりオーバーしているだろうな・・・という気持ちになりました。

かと言って、自分の摂取量を知ろう!そしてしっかり守ろう!というのも難しそう。

そこで、「推奨値は結構少なめ」というここと忘れないようにしよう!
そうすれば、塩からい食べ物、甘い食べ物、甘い飲み物をみた時、今日はやめておこうかな・・・。ちょっとにしておこうかなという気持ちになれるはず!

知ってよかった!よかった!

ここまで読んでいただきありがとうございました。

参考URL:
国民健康・栄養調査結果の概要令和元年
朝日新聞デジタル 世界で進む「砂糖削減計画」、果たして日本は?
ガイドラインとは 国立がん研究センター
AHA アメリカ人のナトリウム(塩)摂取量に関する記事

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